それぞれの現実

私たちの脳には膨大な情報の中から『自分が注目したい情報だけに集中して情報を受け取る』という便利な機能が備わっています。

 

この機能、レコーダーなどで何かしらの『音』を録音したことのある方なら一度は実感したことがあるはず。

録音した音を後から聞いてみると、エアコンの音とか椅子を動かす音、紙をめくる音など、録音していた最中には気がつかなかった音がたくさん入っている。

 

実際の場面にはそれだけ多くの音(情報)がその場には溢れていたんですね。

だけど私たちの脳は、その中の「会話」や「歌声」など、自分が必要としたものだけを取り出して聞いている。

これ、すごい機能です。

もし、機械に、実際に溢れている音の中から自分の聞きたい会話だけを抽出させようと思ったら大変な技術を必要としますよね?

私たちの脳ってすごいんです。

 

そしてこの機能は、「音」に限ったことではなく、視覚や物事を認知するいろんな場面でも常に働いて居ます。

 

先日のトークライブでもお話ししたのですが、例えば、同じ道を歩いていても歩く人によって印象に残るものが違う。

植物に興味がある人はその道に生えている木や咲いている花を覚えているし、車に興味がある人は途中に止まっていた車の車種を覚えている。動物に興味がある人は車の中に乗っていたわんちゃんのことを覚えている、などなど。

 

私たちの周りに溢れている膨大な量の情報量。(ホンッッッッッッッットにものすごい膨大な量の情報)

それを全て取り込んでしまうと脳内の情報処理機能が大変なことになってしまうので、私たちは「自分が必要と決めた」(←ここ重要)情報だけを膨大な情報の中から抽出してキャッチしてるんですね。

 

だけど、これ、普段あまりにも無意識に行なっているので、私たちは『自分で決めて選んでいる』っていう自覚がないんですね。

 

でもね、必ずみなさん確実に『自分で決めたもの』を自然に『選んでいます』

 

例えばある日、「あ、リュックが欲しいな」と思ったりする。(この時点でリュックにフォーカスするという指令が出ます。)

そうすると急に道ゆく人が持っているリュックが目に入る。いろんなお店でリュックに目がいくようになる。

こんな経験ってありませんか???

これがまさに『自分で決めたものを選んでいる』状態。

 

ってことはですよ?奥さん!!!(誰?)

 

 

自分で『毎日楽しいことがたくさんあるわ♪』と思っている人の脳は自然と『楽しい気分になれるものを探し出す』

自分で『毎日不快なことばっかり起きる』って思っている人の脳は自然と『不快な出来事ばかり探し出す』んですね。

 

 

あらいやだ。

 

起こっている出来事が同じでも、脳が『何を』抽出するかによって全く違う出来事に感じられてしまうんですね。

そう、その人それぞれの『脳の設定』によって同じ出来事の中から抽出される情報が違うんです。

つまり

 

『人の数だけ違う現実がある』

 

ということです。

 

 

よくポジティブシンキングなんて言ったりしますけど、つまりはこういう脳の仕組みがあるんですね。

性格の問題じゃないんです。

単純に脳の機能がちゃんと働いているだけ。

 

この機能が普段は自動で働いているので、『そうか!自動で働いてたのか!!!自分で決めたものを選んでたのか!!!』と気づき、その選ぶものを『意図的に決めて』いくことで脳が抽出するものを変えることができます。

 

この機能をうまく活用しているのが心理学。

 

自分の脳がどんなものを抽出するように設定されているのかを探って、どの情報にフォーカスしていくのかを決めていくことで自分の目の前で起こっている出来事が違って感じられるようになります。

 

『楽しいこと』にフォーカスをする

→目の前で起こっている出来事の『楽しい部分』を抽出して感じられる

→自分がそのことに対して起こす次の行動が『前向きな』行動になる

→するとその後には『前向きな行動をした結果の出来事が起こる』

 

『不快なことに』フォーカスをする

→目の前で起こっている出来事の『不快な部分』を抽出して感じられる

→自分がそのことに対して起こす次の行動が『後ろ向きな』行動になる

→するとその後には『後ろ向きの行動をした結果の出来事が起こる』

 

 

だから

『日々を楽しい』と思っている人には『楽しい出来事』が起こり続け

『日々を不快だ』と思っている人には『不快な出来事』が起こり続けるのです。

 

仕組みはとてもシンプル。

 

 

面白いですね。

 

 

試しに今日は『楽しいこと探し』してみませんか???

 

 

 

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